コミュニケーションが下手で周囲からシラケた目で見られている人/コミュ力不足で少し距離を置かれている人
大した実力もないくせになぜか威張り散らす上司
自分大好きで周囲の事を考えない部下
いつまでも無駄話をしていて周囲のやる気をそぐ同僚
こんな人が周りにいませんか?
どこの職場にも必ずいる「周囲との協調性が取れない人」これはすなわち「コミュニケーション能力の欠如」に他なりません。
コミュニケーション能力=コミュ力、なんて言い方もされますね。
組織で働くうえで最低限のコミュニケーション能力は必要不可欠な能力です。それなのにこのコミュニケーション能力を磨こうとしない人が実は多いんです。
業務のための知識を増やすのは自信のスキルアップ/キャリアアップのためには必要不可欠です。しかし、ただ業務のためだけの知識ではなく周囲の人間との協調性、コミュニケーション能力、こういったものが将来的に組織の上に立つために必要な能力となってきます。
コミュニケーション能力がない人の特徴とその大きな大きなデメリット、そしてその改善方法、さらにはコミュ力が低い人に対する対処法をお伝えします。
もしあなた自身が「自分のコミュ力は大丈夫かな?」なんて思っているなら是非とも読んで頂きたい。人の振り見て我が振り直せ。あなた自身のコミュ力を見つめなおしながら是非読んでみてください。
1.コミュ力がない人は、自分のコミュ力不足に気付いていない
ここでとても大事な前提をお伝えします。それは「コミュ力は他人の指摘によって改善することはほぼ100%ない」ということ。
コミュ力がない人にいくら周囲がその事実を言っても、それが改善されることに望みはないんです。
でもどうしてそうなのか?それについて解説していきます。まずは相手を知ること。原因を知ること。それでこそ自分を見つめなおすいいチャンスにもなります。
コミュ力がない人は「コミュ力がない事」に危機感を覚えていない事実
これはそもそも論ですが、コミュ力が高い人というのは「周囲とのコミュニケーションを円滑にしよう」と自分の中でうっすらと自覚を持って動いています。
そしてさらにはコミュ力が高い人は常に自分自身のコミュ力を考えています。
「こういう時はどうやって人と接すればいいのか」
「人に何かを伝えるときにはどんなものの言い方がいいのだろうか」
といった具合に常に自分のコミュ力を考えて試行錯誤を自然と繰り返しています。しかしながら、コミュ力が低い人は「コミュニケーションをなんとかしよう」といった意識を持っていません。
自分自身のコミュ力の低さに気付いていないからです。だからこそいつまでも周囲の人間をイライラさせてしまったり、嫌な気持ちにさせるようなことを自然と口にしてしまうのです。
その最大の原因ともいえるのが「相手の感情を配慮しないから」です。コミュ力が低い人はどうしても「自分の気持ち」を考えてしまったり優先させてしまって一方的な発言をしがちです。
触媒においてこういったコミュ力が低い人がいる場合、それをそのままにしていても改善されることはない、とある程度受け入れることも必要となってきます。
逆にあなた自身が誰かとコミュニケーションをとる際に「相手の気持ちや感情の動き」を気にしない傾向があるのであれば(自分はこう思っているのにどうして相手はそれを汲み取ってくれないのだろう、といった考え)、もしかしたら周囲から「コミュ力の低い人」と認識されてしまっているかもしれないので注意をすることが必要です。
コミュ力が低い危険な状態を自分事と認識していない
年をとればとるほど、役職が上がれば上がるほど、そのコミュ力の低さを指摘してくれる人間が周囲から減っていきます。立場が上の人間や、自分より目上の人間に対してそういった事を指摘する人はいませんよね。
その結果「自分のコミュ力は特に問題ない/自分は周囲とうまいことやっている」といった認識を持ったまま仕事をしてしまう人が増えるのです。しかもそれまで指摘してくれる人間がおらず何となく職場でもやってこれてしまった実績があるので余計に自分自身のコミュ力を向き合う時間を取ろうとしなくなります。
自己愛が強く、かつ他人からの批判に弱い人はコミュ力においてよりヤバい方向に突き進んでしまう可能性があります。
仮にそういった人に対して「もう少しコミュニケーション方法を考えた方がいいですよ」なんて言ってくれる人間が現れたとしても「昔はこれでよかった。俺はこれでやってきた」なんて言い方をされて変化することはないと思いませんか?
周囲で「コミュニケーション能力が低い人は~」なんて話題がもし出ていたとしても当の本人はそれを「自分事」と認識することが出来ないのです。
この記事を読んで「自分は大丈夫だろう」なんて思っている方も一度ゆっくりと考え直してみる必要があるかもしれません。
2.ありのままでいい、が招く計り知れない悲劇とそのリスク
ここ数年「ありのままの」なんてフレーズが一般化してきて「自分らしく生きる」ことに重きを置かれる側面があります。
しかし残念なことになんでもかんでも「ありのまま」でいると自分も他人も良くない結果を招くことが多々あります。組織で働くのであれば自分がありのままいることも大事ですが、「協調性を持ち、その中で自分の個性を出す。自分を殺さない」ことが必要になってきます。
それでは、コミュ力が低いまま「ありのまま」でいるとどういった弊害が出てどんなリスクを負う必要が出てしまうのでしょうか?
①対上司~自身の評価が上がらない~
結論から言うと「コミュ力が低い=給料が低い人間」といえます。
コミュ力が低いということは必然的に自分を評価する立場にある上司との仲もよくありません。(よく思われないことが多い)仮に仕事が出来たとしても、周囲に対する言い方が気遣ったり、容量が悪かったり、同じチームの人間との意思疎通が出来なければ相対的に評価は下がります。
反対に仕事自体はそんなに出来ないのにとんとん拍子で昇進する人もいます。これは昇進する人間=コミュ力が高い人間、なんです。
組織においてそれなりの評価をされ、それなりのポストに就きたいと考えるのであれば「コミュ力を高める」ということはとても有用な手段です。逆に、コミュ力だけを徹底的に磨くだけでも組織内で評価をされることも可能です。
ちょっとした小話ですが俗に言う「起業家」という人たちのコミュ力は圧倒的なものがあります。気遣いや心遣い、言動にコミュ力の高さが滲み出ているものです。
②対部下~誰も相手にしてくれない・信頼の無い上司に~
上司に好かれずに出世しない=困るのは本人だけ、です。しかし、本当に危険な状態は「コミュ力が低い人間が上司になった時」です。
もしもコミュ力が低い人間が上司になってしまった場合に組織で起こりうる問題を上げてみます。
1.部署としての成果が減る、部署全体の成果低下
コミュ力が低い上司は部下から「この人は話が通じない、能動的に何かを言っても無駄」と思わせてしまいます。そうすると部下は「言われたことしかしなくなる」という状態に陥ります。場合によっては言われたことすらやらなくなってしまいます(人として苦手だから仕事も適当でいいや、と思われる場合がある)
そうすると必然的に一つの組織である部署内での連携が取れない、各自のモチベーションも上がらず成果が減る、という悪循環に陥ります。
2.上司としての評価に烙印を押される
場合によってはコミュ力の低い上司は部下から「パワハラ上司」といった烙印を押されてしまう可能性もあります。
コミュ力の低い上司というのは往々にして「自分の考えが常に正しく、部下の言うことは大概間違っているのだ」という危険な思考回路を持っています(場合によってはそれを正そう、という間違った正義感を持っている場合すらあります)
そうなると部下が何をしても「それはダメ」と否定を多くすることになります。つまり「何をやっても否定しがちな上司」の出来上がり。
何をやってもダメ出しをする、部下からすれば「理不尽な否定をするパワハラ上司」という評価に行きつきます。
3.コミュ力改善のために即実行可能なこととは?
ここまでで「コミュ力が低いことによって起こりうる弊害/リスク」を知ってもらえたらと思います。
それでは実際にコミュ力が低い現状を変えるために何をすることが出来るのか、何をするべきなのかを知っていきましょう。
3-1.基本的な考え方
まずコミュ力を改善する前に大前提となる考え方を知りましょう。
そもそも、コミュニケーションが下手な人は「コミュニケーションをスムーズにしよう!」という意識が非常に薄いです。そのため「自分の言いたいことを言えば、その真意が相手に100%伝わるものだ」という誤解をしています。
大事なのは
「自分のコミュニケーションと思考は常に完璧ではない」という事実を本人が認識することが必要です。
自分が発している内容というのは60%近くは相手に伝わっていませんし、人の言っていることとその人の真意は60%ぐらいしかあっていません。そういうものです。
自分自身の考えというのは「自分にとって100%正しいもの」であって、それが世間一般で正しいものではないし、「相手にとって正しいと思っている考え方もある」ということをしっかりと心に刻んでおく必要があります。
3-2.コミュ力改善法
では実際に何をすればコミュ力を改善することが出来るのでしょうか。すぐにできる、誰にでもできる方法をご紹介します。
何よりも大事なのは「積み重ね」「慣れ」です。自分にできるかどうか不安な人もまずはやってみる。逆に自分はできているだろう!と思っている方も再確認をすることが大事です。
3-2-1.相手の反応を注視し、観察する
コミュ力の基本は「相手の反応を見る」ことにあります。これを気を付けるだけで格段にコミュ力が上昇するでしょう
①こちらを見ているか?
相手が自分の方を見ているかどうか、これは相手が自分に対して興味を抱いているのかどうかを計る最も分かりやすい指標です。関わりたくない人間であれば相手を見ずに話しそのものを早くに切り上げようとします
相手がこっちを見てくれていないときは自分のコミュ力が低いのか、それとも話題そのものが相手の興味をひかないものだと思って気を付けましょう。
②相手の態度や様子を見る
会話をしている時の相手の態度を見てみましょう。手を組んでいたり足を組んでいる、見下ろすような様子でこっちを見ている。こういった状態であれば相手は自分に対して興味を抱いていない合図です。
相づちがない、どこかそっぽを向いている、こんな状態であれば自分のコミュ力をしっかりと再確認をしましょう。
3-2-2.会話の振り返りをする
コミュ力が低い人はほぼ100%といっていいほど「自分の会話の振り返り」「自分の会話の反芻からの反省」をしていません。自分が正しいと思っているからそうやって考えることすらないわけです。
だからこそ大事なのは「自分の会話の振り返り」「人とのかかわりの中でどういった事が起きたのかの復習」が大事となります。
会話の振り返りをするときには「相手の反応はどうだったのか」「相手は自分との会話を楽しそうにしていたのか」を意識してする必要があります。
その振り返りをするときに「相手の反応が鈍くなったときはどんななときか」「相手がつまらなさそうな表情をしたのはどんなときか」「自分の発言に対して相手のリアクションはどうだったか」を考えてみてください。そしてその中で改善点を見つけていく作業が重要です。
一見するととても面倒な作業かもしれませんが、寝る前のほんの10分でもいいです。その日の自分のコミュニケーションがどうだったか、翌日その改善点をしっかりと直そう、そう思うことから始める必要があります。
4.コミュ力が低い人とのかかわり方、付き合い方
さて、ここまでの記事は「あなたがコミュ力の低い人だったら?」という視点を置きつつ話を進めてきました。ここからは「相手がコミュ力の低い人間だったら?」を念頭に考えていきましょう。
コミュ力が低い人と関わらない、というのも選択肢の一つかもしれませんが職場という環境だとそれを実行するのは難しいです。だからこそ関わり方や付き合い方を知っておくと必ずあなたの力になります。
4-1.対上司
①適切な距離感を保つ
上司のコミュ力が無くて、仕事にやる気が出ない。でも仕事だから上司と関わらなければならない。
そんな人は多いはずです。
そんな時に大事になるのが「必要最低限の距離感だけを保つ」という心構えです。
上述したようにコミュ力が低い人は意識的にそれを改善しようとしないと、そのコミュ力の低さがよくなることはありません。
だからこそ、相手方であるあなた自身がそのコミュ力の低い上司との距離感を適切に保つことによって無駄なストレスを感じることの無いようにするのが肝要となります。
こちらから話しかけるときは必要最低限の報連相のみ、無駄話はしない、営業職などの外に出ることが出来る職種の場合はなるべく同じ空間にいる時間を減らす、といった具合です。
不必要なストレスをあなたが受け入れる必要はありません。
仕事だからこそ、必要最低限のかかわり方であっても問題はないはずです。
②譲れない絶対のラインを決める、線引きをする
コミュ力が低いあなたの上司は「自分の考えが一番正しく、他の意見は重要ではない。部下は自分の思い通りに動く駒」と思っている節があります。
そのため一見すると暴言ともとれる発言をしてもそこに悪気を感じることはありません(コミュ力が低いのが誰にでも分かりますよね)
だからこそ大事になるのが「自分が絶対に譲ることが出来ないライン、自分の不可侵領域」をしっかりと決めておくことです。
上司に何かしらの無理難題な指示をされた場合にハッキリと「それはできません」「それは譲れません」とハッキリ宣言することが大事です。
でないとコミュ力が低いあなたよりも立場的に強い人間はあなたに負荷がかかることをどんどん発言したり、指示したりしてきます。
場合によっては業務と関係のないプライベート的なことで不快なことを言うことすらあります。
そんな時はハッキリと出来ないものはできない、不快なことは不快、と伝えましょう。
それでも何かしらの事を言ってくるようであればそれはコンプライアンスにも係ってくることですので堂々と立ち振る舞えばいいのです。
大事なのはあなた自身が「自分も1人のれっきとした人間であり、コミュ力が低い上司に色々と不快なことを言われる道理はない」ということを知っておくことです。
4-2.
対部下
あなたが今度は上司や先輩という立場で、部下や後輩が全然会話が成立しないちょっとコミュ力が低い場合は往々にしてよくあります。
①部署としての禁止事項・業務上の禁止事項をしっかりと叩き込む
コミュ力が低い人間というのは、他社との関わりが希薄になりがちなので必然的に「ルールを破る」率が高くなります。それはコミュニケーションの段階から如実に出てますよね。「自分が正しい」と思いがちですから。
しかし仕事をする以上、破ってはならないルールは何よりも徹底的に教えなければいけません。それこそ100回でも1000回でも、覚えるまでひたすらに反芻します。ここでしっかりとあなたが教えてあげないと、その人間がミスをした・ルールを破ったときに上司や先輩の立場であるあなたに火の粉が降りかかってきかねません。
②諦めが肝心
そして覚えておいてほしいのが、前述した「人を変えることは出来ない」という事実に基づいてある程度のタイミングで諦める、ということです。
言い方は悪いですが、業務が円滑に回りさえすれば貴方に火の粉は飛んできません。
必要最低限のルールを教え、必要最低限の業務を教え、あとは本人の問題です。何もあなたが無理に頑張りすぎる必要はありません。
ある程度のところで諦めを持つことが重要となってきます。
5.まとめ
コミュ力が低い人は総じて、自分のコミュ力に対して一抹の心配もしていません。だからこそコミュ力が低いまま、そしてよりそれが悪化していきます。
もしもこの記事を読んで「自分のコミュ力は大丈夫かな?」と思えたあなたはコミュ力の上昇の機会を確実に手に入れていることになります。
コミュ力の改善には、しっかりと相手の反応を見ること、そしてそれを振り返り改善点が無かったかをしっかりと確認することが重要となってきます。コミュニケーションにおいても試行錯誤が大事ということです。
そして自分自身のコミュ力にフォーカスをするとともに、あなたの周囲にいるコミュ力が低い人との関わり方を知り不要なストレスから解放されることも重要なのが分かって頂けたと思いいます。
一朝一夕でコミュ力は高くなるものではありません。だからこそ日々の積み重ね、試行錯誤が重要となってきます。
あなたのコミュ力が高くするために、常に学び、常に改善する意識を持ってください。